最新号 January 2020

波光

2020.1月号 “吹雪の桜より、梅の春”

 人には個性がある。だが、近年は個性を通り越した自己中心型が目立ちすぎる。明けて新年、子年(ねどし)。人も社会も今年1年は、うろちょろネズミたちの性情とは異なった、落ち着きある穏やかな年になることを願いたい。 
 「人は、情報」。本誌はこれを編集の基本方針として人中心の誌面を展開。中でも年に2回(1、8月号)、それぞれの道で頑張る人の生き方を紹介する特集「マイウエイ」を組み、読者に提供している。登場者は6~8人。これまで合わせてざっと400人近くが花を添えてくれた。  
 自らの道を真摯(しんし)に進む彼らからは教えられることは多い。だが、今、社会を注視すると、真逆な傾向があまりにも強い。つまり、勝手・迷惑放題。悪辣(あくらつ)なニュースも頻繁。こんな無節操な風潮が蔓延(まんえん)して止(や)まないのだ。
 人は、体、顔が異なるように、能力・精神もまた十色。すべてが同一の“金太郎飴(あめ)”では何も生まれないが、大人も子どもも、物事の善しあしの判断を認知しないと、社会は成り立たない。「悪貨に良貨が駆逐」されるようではこの世も末になる。  
 1月、令和初の正月がやって来た。昨秋は、国家の中枢による季節外れの「桜問題」が“吹雪化”し、結果、同情の余地もなかった。「桜」とは違い、日当たりのいい場所では早くも梅がほころび始めた。梅の開花は、優しく香(かぐわ)しい春を招く。そんな1年を期待するばかりだ。 (編集長)

次号予告

2月号は2020年1月下旬発行
★連載:私の博物誌/七浜海道を行く★エッセー:ある日、突然…「心のケア」/わんにゃんQ&A ほか