最新号 February 2020

波光

2020.2月号 楽な仕事などありません!

 学業を終えると社会に出て職に就く。義務・責任の中で精励するのだが、今はそうでもないようだ。ハローワークを訪れ、「楽な仕事」を求める若い男女が多いという。ありえないことではないが、聞かれたら「そんな仕事はない!」と、ハネつければいい。社会の迷惑だから。 
 勤勉・勤労こそ日本人の大いなる特性の一つ。滅私奉公は当たり前で、一度その職に就けばよほどのことがない限り、定年(勇退)までその職で励み続けるのは当然であり、転職などは恥と言われてきたものだった。  
 だが、時代が進む中、就職に関し、四字熟語で揶揄(やゆ)されたこともあった。「花長風月」。「花があり、長い休暇が取れ、風格もあり、月給の高い」会社のことだ。能力は別に、こんな働き場があるならこぞって入りたいだろう。
 人の気持ちも自在に変幻する現代。“青雲の志”などはすでに死語であり、歯牙にもかからない風潮ばかりが波紋のように広がり、勤労の時代はすでに彼方(かなた)。ひと言いえば、額に汗して働くのが仕事。世の中に安易な職などあるはずがない。あまりにも人に緩い社会になりすぎた。  
 如月(きさらぎ)の2月。朝晩の寒はまだ厳しいが、あとひと月余もすると、例年同様、社会に“新風”が入り込む。イキの良さは得がたい彼らの大きな武器だ。しかし、老婆心(ろうばしん)ながら、世間で吹くのはそよ風ばかりでないことは肝に銘じておいた方がいい。 (編集長)

次号予告

3月号は2020年2月下旬発行
★連載:私の博物誌/七浜海道を行く/うまい話し新聞別刊★エッセー:ひと息ついたら…/そうだよ、学んで楽しもう! ほか