最新号 October 2020

波光

2020.10月号 好奇心も生きる糧だよ

 名物、かしわ餅で人気の久之浜、「梅月」の片寄清次さん。この8月25日に卒寿(90歳)になった。お菓子作り一筋、休日には愛車を運転してショッピングや遠出も楽しむ。「人とのつながりは宝。好奇心も生きる糧」。今日も一線で汗を流す。
 高齢化社会と言われて久しい。総人口に占める国の高齢化率(65歳以上)はおよそ3割。いわき地区もこの数字を上回る勢いで高齢化率が進み、社会との対峙(たいじ)者は年々減少しているが、「高齢なんの」とばかり、奮闘を続ける人も決して少なくない。
 片寄さんもそうした代表の一人。跡継ぎの長男を、10年前にはあの震災で家屋・店舗を失い、「二重の不運でやめようと思った」。ところが、多くファンから“かしわ餅コール”が鳴る。この連弾を受け、震災1年後、80歳で再開。「千客万来」が続く。
 背筋をピンと張り、連日早朝から励む片寄さんは、地域、人とのつながりが広く、深い。一円からは「梅月のおやじさん」と、愛称で呼ばれるゆえんだ。櫛田一男元市長(83)とも昔から交流、今も時折往来して食事をしながらお互いの近況、若さを自慢しあっている?らしい。
 「年齢はただの数字」とはよく言われる。体力は別に、一番大事なのは気力にあるようだ。片寄さんは、「好奇心を持つことも若さの一因なんだよ」。今年、自伝本『続 菓匠 梅月ものがたり』第2弾も発刊した。 (編集長)

次号予告

11月号は2020年10月下旬発行
★連載:私の博物誌/七浜海道を行く/うまい話し新聞別刊★エッセー:「色」のいろいろ 色彩学のすすめ/そうだよ、学んで楽しもう! ほか