最新号 December 2018

波光

2018.12月号 温かさの「新時代」期待

 中国の諺(ことわざ)、「孟母(もうぼ) 三遷」。我(わ)が子を識見、人格共に優れた“君子”に育てたいと願う母親の行動を表した熟語だが、昨今は幼い子どもの気持ちを理解せず、邪魔者扱いする親も多いらしい。一段と軽量化が進む世の中とはいえ、“猛母”たちの急増で愛情までコンパクトになっては辛(つら)い。
 我が家には、2匹の柴犬(しばいぬ=オス)がいる。3歳と1歳。色は茶と黒。2匹とも生後50日足らずで新潟、愛媛からやって来た。毎朝晩、浜辺の散歩を日課としているが、彼らの“宿命”とはいえ、未知の世界へ離れ離れになるその時の母子の気持ちは、果たしてどうだったろう。
 こんなことを思い、2匹ともついつい甘やかしてしまうのだが、当然、叱(しか)り、きつい指導も欠かさない。そんな時は当方の心が通じるのか、ある程度のルールは覚えてくれるようだ。
 人間と犬の同列は無理があるものの、双方、最も必要なのは、愛情と思いやり。にもかかわらず、相次ぐ無抵抗な乳幼児への虐待事件。いっそ、こうした親たちを子ども時代に帰す術(すべ)はないものか。戻れば子どもの気持ちがわかるはずだから。
 子どもに限らず、今年も諸々「いじめ」関連ニュースが頻繁だった。偏った達観主義、個人重視の蔓延(まんえん)など社会の影響が災いしたか。戌年(いぬどし)も間もなく終わり、来年5月からは元号が変わる“新時代”だ。温かさ伝わる名称を期待したい。(編集長)

次号予告

1月号は2018年12月下旬発行
★連載:いわき再発見シリーズ13「歩み続けて老舗」/私の博物誌★エッセー:続 琥珀色の風景/健探闊歩(けんたんかっぽ)/うまい話し ほか





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3.11
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