最新号 February 2019

波光

2019.2月号 奇書は大歓迎するが…

 「奇書」と呼ばれる本が結構ある。よく耳にするのは中国からのもの。中には勧善懲悪的なものもあってファンも多いが、今、日本の社会風潮はこれらの書物とは違い、「奇人」的な文言が蔓まんえん延中。どうも気になる。
 わかりやすく言えば、「珍しい書物」のことを「奇書」という。日本では奇抜・不可思議なアイデアや設定を取り入れたミステリー、怪奇、猟奇的なものを含む。いわば異端的な図書類、例えば夢野久作の『ドグラ・マグラ』などがそうらしい。
 人気なのは、『水滸伝』『三国志演義』『西遊記』『金瓶梅』など。内容は記すまでもないが、このうち『金瓶梅』は、あの『チャタレー夫人の恋人』と同様、当時は内容に喧々諤々(けんけんがくかく)で発禁や裁判沙汰の憂き目も。今は話題にもならないが。
 ただ、こうした小説なら読んでも楽しいのだが、人の口からの「奇異」な発言、あるいはネットでの稚拙な書き込みなどとなると話は別。始末に負えない。劣化としか言いようがない。まったく困ったものだ。
 言うまでもなく読書は知識を養うのに大いに役立つ。文字を追うことはいいことであり、案外、「奇書」ほど読後に満足感を持つ。ところが、ネット社会となった今、無責任な他人への批判、中傷、指弾などが常態化。そんな無駄な時間は捨て、本でも読んだらどうか。素晴らしい文言がいっぱいある。(編集長)

次号予告

3月号は2019年2月下旬発行
★連載:いわき再発見シリーズ13「歩み続けて老舗」/私の博物誌★エッセー:続 琥珀色の風景/健探闊歩(けんたんかっぽ)/うまい話し ほか





連載

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スタッフ・オンリー
波光

エッセー

    
続 琥珀色の風景
健探闊歩(けんたんかっぽ)
装い想い
母のホンネ
いわきに山あり
うまい話にゃウラがある
私の博物誌